マダイの傾向と対策・魅惑のタイムシ

エサ釣りをした事がないルアーマンでも、マダイの特効餌として"タイムシ"を耳にした事があるかもしれません。
正式な和名はアカムシ 学名Halla okudai 多毛網(ゴカイ類)イソメ目ビクイソメ科の肉食のイソメです。最大80cmとなる大型で主にマガキを食べます。マガキが着く岩の下の砂や泥に穴を掘って住んでます。

タイムシに関して色々な伝説がありますね。余りにもマダイが釣れるので、マダイ延縄漁で使用するのを禁止した…とか、広島県の投げ釣り師に買い占められるので岡山広島愛媛県の餌屋に集中して高値で販売され他県には配分されない…とか。
なんと100gで6000円するとか千切れた物でも2000円で売ってるとか、なんとまあ凄いです。
なぜマダイの特効餌なのかと言えば、"毒"を持っているからなんです。小さな魚がタイムシをつつかない…エサ取りに強い。
そしてこの毒がマダイを誘引してるのでは…と研究者間で言われてます。

まずタイムシの食事法ですが、マガキの縁に取り付き粘液を分泌しマガキの周りを覆います。この粘液に毒があるのか窒息するのかマガキは苦しんで蓋を開けてしまいます、すると頭を突っ込んでマガキを食べる訳です。おそらくタンパク質を分解する酵素などを分泌してます。タイムシを素手で扱うと指の皮膚に穴が開くそうです。
また身を守る為なのか濃い赤色の色素を体内に持ち手に付くとやがて紫色に染色されて皮膚が新陳代謝されるまで絶対に落ちません。
この色素を学名からとって"ハラクロム"と呼びます。3員環芳香族化合物のアントラセンジオンの仲間なので色素そのものですね。
この臭いが魚から身を守る役割を持っているのかもしれないです。しかしその特有な臭いが逆に禍いしてマダイを呼び寄せているかもです。まるで猫にマタタビ、ギフチョウとカンアオイの関係みたいで面白いですね。

なぜマダイがこんなにタイムシに惹きつけられるのか、まあ謎なんですがもしかしたらその色素を本能的に欲しているのかもしれないです。
マダイの赤い体色はエビ由来のアスタキサンチンによって発色されています。養殖マダイはイワシなどを原料にした物を使いますが、赤くする為イサザアミやオキアミなどを与えるそうです。
マダイにとっての紫色の色素…
あの"アイシャドウ"が気になります。
目の上にあるコバルトブルーのライン、背中に散りばめられたエメラルド、あの色はもしかして…?
謎です。

お盆過ぎから晩秋まで、マダイがショアにやって来ては色んな生物を貪り食べます。
あまり特定の生き物に固執している感じはないのでその時発生している生き物を、動いていれば片っ端から食らいつくみたいですね。難しい…
しかし唯一のパターンとも言えるのが"タイムシパターン"です。
肉食であるイソメの仲間が巣穴から出て来て捕食活動するのはおそらく潮に連動しています。毎日毎日出て来るという訳ではない。
タイムシが活動すると、その臭いに反応してマダイが数キロ先からでもやって来るんだと思います。だってマダイの嗅覚はヤバいですから。
夏から秋ではゴカイ類に似たワーム、色は赤系で底層をゆっくり探る…をとりあえず試すのが良いと思います。
かなり実績がありますのでオススメします。

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