マダイの傾向と対策・小さなイカ、おまけでタコ

昔ながらの漁具と言いますか、最もお馴染みの日本のトレーラーと言いますか、"タコベイト"ありますよね。とりあえずフックがあるならなんでも…インチクやメタルジク、タイラバやテンヤ、それこそジェット天秤でも、鉤にタコベイトを付けて投げればなんか釣れそうです。マグロやカジキも釣れる世界的チートソフトルアーですね。

しかしこれ、「タコ」ですかね？釣れた魚の胃にはタコはほぼ入ってた事は無いです。皆さんもほとんどイカではないですか？

マダコは岩の隙間に住んでいます。かなり力持ちなので普通の魚はエサにされる方です。マダコをエサにする魚は特定の大型魚しかいない感じです。太平洋ならウツボやテンジクザメ。南方ならハマフエフキ(タマン)やハタの仲間やコロダイなどしかマダコを襲う事はできないような気がします。

マダイの胃を見たらマダコをめちゃくちゃ食ってた…なんて聞いた事ないですね。

イイダコか、マダコやテナガダコの赤ちゃんなら食ってると思います。

タイラバのモデル生物は一応イカと言われてます。

イカは泳ぐからです。

タコは泳ぐ時はマゴチやエイに擬態して泳ぎますね。もしくは海底をトコトコ歩きます。決してタイラバのような感じで泳ぐ事はないです。

マダイのお腹の中から大量にイカが出てくる事はよくあります。種類によってはイカは大群で暮らしているのでエサとして狙われる場合が多いですね。

瀬戸内海の春に発生するコイカはメバルのベイトになってます。シーバスも大好きですね。夜に堤防にやってくるタチウオはコイカを食ってるパターンだったりします。

この小さなイカはベイカ(広島県ではチイチイイカと呼ばれます)で、群れで移動したり休んだりする時は表層です。

エサを探る時は下層まで降りますが、危険なので表層で逃げ回る生活ですね。

メバル用プラグには、このコイカを意識した製品がよくあります。フローティングタイプで表層を漂わせるとメバルが襲ってきますね。

マダイもたまーに襲っているようです。

その他のコイカとして、「ヒイカ」(広島県ではマツイカ)と呼ばれるのがいます。正体はスルメイカの子供の事です。中層から下層で群れを作って生活してます。

マダイはヒイカが大好きなようで大型マダイの釣法で「イカダイ」と呼ばれるヒイカの泳がせ釣りが有名ですね。ヒラメやクエもこれで釣れるそうです。

ミミイカとかダンゴイカの仲間など、丸くて小さなイカがいます。海底の海藻に隠れて暮らしているようで、あまり人間の食卓には上がらないイカですね。

しかしマダイはこのミミイカ類が大好物のようです。胃の中から出て来るのは大抵ミミイカですね。

ノッコミマダイでは"ミミイカパターン"があってタイサビキやタイラバでミミイカ仕様にする方法で爆釣…とか。釣り界ではグミイカとも呼ばれます。

メバルをイモグラブで釣る…てのも、もしかしたらこのミミイカパターンかもですね。

アコウなどのハタ類もミミイカをよく食べてます。タイラバを襲っているアコウはミミイカだと思っているのではないでしょうか。